早稲田・文化構想の国語が難しいのは「メタ的読解」が必要だから。対策をプロオンライン家庭教師が解説

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「飛ぶ教室」プロオンライン家庭教師のけんです。

普段オンライン授業で早稲田大学の国語過去問を解説していて感じるのは、特に文学部と文化構想学部の問題が一般の高校生にとってはかなり難しいということです。

その難しさには両学部で共通の理由もありますが、同時に質的な違いも目立ちます
今回は文学部と比較しつつ、文化構想学部の国語が難しい理由とその対策・おすすめ参考書1冊を解説します。

早稲田大学文化構想学部の国語が難しい3つの理由

理由①圧倒的文量の多さ

文化構想の国語が難しいと良く言われる理由としては、読む文の量が多いということですね。
90分間で大問3つを解く必要があり、第2問のエッセイ問題はそこまで長文は出ないですが、第1問(評論中心)と第3問(現古漢融合問題)については、課題文がA・Bや甲乙丙など複数出題されます。

文学部の国語は、課題文は大問1つにつき基本1つで、それぞれの文章が比較的長いですが、文化構想の国語は種類の違う文章をたくさん読む必要があります。(この形式の違いの意味はあとで解説します。)

なのでメリハリを持ってたくさんの文章を読む力がマストだと言えるでしょう。

理由②「近代」についての理解が必須

文学部・文化構想・他文系学部国語に共通ですが、早稲田大学の国語現代文は、【「近代」という時代が何なのか】という問いを考察する文章が非常に高い確率で出題されています。

「近代」論については詳しくはこちらの記事で解説しています。
ただ、文学部と文化構想学部では、「近代」についてのアプローチに違いがあります。

文学部では、【「近代」について現代の学者が論じた評論文】 が2題出題されるのに対して、文化構想学部では、それに加えて、【「近代」を生きた人の文章】 を直接読解する問題、【古典時代と比較して「近代」を考察】 する問題が出題されるのです。

それが第1問での明治文語文の出題や、第3問での現代文・古文漢文の融合問題という形であらわれているということですね。

逆に「近代」に関しての一般的な説明は少ないです。
つまり、「近代」についてのイメージを、普段の学習の中であらかじめ掴んでおく必要があり、それが文化構想の難易度を上げていると言えます。

理由③メタ的な読解力が合否を分ける

文学部の国語では、文章の中で書かれていることを深く読み解く力が必要なのですが、文化構想学部の国語は少し違い、「メタ的」=俯瞰的な文章への向き合い方が大切になります。

例えば2017年度第1問では、文章Aで 「近代の翻訳者の論争を紹介した結果、結局外国語を逐一丁寧に日本語に移す作業が大事だ」 ということを論じた現代の学者の文章が提示。
ところが文章Bは、近代の翻訳家二葉亭四迷の文章で、
「むしろ原文と全然違うように変えても翻訳がうまくいった」
などと、180度違うことを言っている内容が出題されています。

第1問は基本的には、Aの文章で引用された明治文語文や具体例を、Bの文章で詳しく扱うといった、オーソドックスな形式なのですが、17年度のように2つの文章がチョイスされている意図が特殊なことも多々あります。

第3問でも同様です。
2016年度第3問は、甲Aに芥川龍之介の日記風文章が出題。その中で「喫茶店でタバコを吸いながらナポレオンの絵画を見て、自作『地獄変』を思い出して気分が落ち込んだ」といったことが書かれてました。
それはなぜなのかが問われる設問があったのですが、甲Bで芥川の『地獄変』の一部が出題されており、「地獄の火の苦しみ」が描かれていました。

この設問は、「タバコの煙に包まれたナポレオンが地獄変の主人公と重ねられている」ことを甲ABの両方から読み解かないと答えられないんですよね。

このように、文章同士の比較をしたり、関係を考察するというメタ的=俯瞰的な視点を求められるのが文化構想国語の一番の特色で、学校授業だけではつまづく受験生が多い大きな原因になっています。

【余談】文学部と文化構想の出題形式が違う理由

文学部・文化構想の出題形式の違いを見てきましたが、その違いはなぜ生じるのでしょうか?

文化構想学部の理念の一つを引用します。

文化学の叡智を現代の課題で照らし、これまでの学問領域を大胆に乗り越えて、広領域的・学融合的アプローチを実践する。

早稲田大学文化構想学部公式ページより

抽象的ですが、要するに文化構想学部は「領域を超えた、学際的なアプローチで人文学に取り組んでいる」学部なんですね。

なので、単に文章を深く理解する力だけではなく、複数の文章を俯瞰的に見て、新たな視点を生み出していく力が、入試国語でも問われているということでしょう。

高校生にとっては正直、無理難題かもしれないですが、対策を考えていきましょう。

早稲田文化構想学部の対策

オンライン家庭教師「飛ぶ教室」で対策

文化構想学部の合格実績もある、東大卒プロオンライン家庭教師「飛ぶ教室」では、過去問に特化した国語対策を行っています。

市販の問題集だけでは、特殊な形式の早稲田国語を対策するのはかなり難しいです。特に「近代」についての知識がなければ解けないような問題が多いからですね。

背景知識豊富で、メタ的に国語を解説できる教師を家の近くで見つけるのは困難なので、オンライン授業で対策していきましょう。

文化構想学部志望におすすめの参考書

「飛ぶ教室」の生徒にもおすすめしている参考書が一つだけあります。

ちくま新書の『教養としての大学受験国語』です。

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  • 「近代」を軸に現代文を捉えている
  • 過去問の問題を、出題者の意図までぶっちゃけてメタ的に解説している

この2点を満たしている参考書としては、この本一択だと思います。受験業界の怠慢ですね。

とはいえ、これだけで文化構想学部に万全に対策できるとは言えません。他にも過去問を通してたくさん伝えるべきことがありますので、是非オンライン家庭教師「飛ぶ教室」にお越しくださいませ

ではでは。

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