こんにちは。オンライン家庭教師「飛ぶ教室」講師のけんです。
「文学不要論」が叫ばれ、高校教科書から小説が消えつつあるご時世ですね。
しかし、共通テストでは依然として「文学国語」が出題されますし、大学入試でも小説の出題がされる学校もあり、混乱が広がっているように思います。
そこで今回は、2022年度まで、継続的に文学・小説が出題されている大学を調べてみました。
私立大学では小説の出題はほとんどないとされているため、国公立大学一般前期試験・共通テストをリサーチしています。
一般・前期試験で文学・小説が出題された大学
- 大阪大学 文学部 2022 第2問 黒井千次「声の山」
- 岡山大学 文系学部 2022 第2問 古井由吉「杳子」
- 香川大学 教育学部・医学部 2022 第2問 国木田独歩「画の悲しみ」
- 熊本大学 文系学部・医学部看護 2022 第2問 三島由紀夫「金閣寺」
- 信州大学 教育学部 2022 第3問 佐藤春夫「蝗の大旅行」
- 東北大学 文系学部 2022 第2問 梨木香歩 『雪と珊瑚と』
- 筑波大学 文系学部 2022 第2問 藤原てい『旅路』
- 福井県立大学 経済学部・看護福祉学部 2022 第2問 重松清「正」
- 三重大学 人文学部 2022 第2問 塩野七生「宝石と宝飾」 教育学部・医学部看護学科 2022 第2問 中島京子『やさしい猫』
- 宮崎大学 教育学部 農学部 2022 第2問 芥川龍之介『舞踏会』
- 山形大学 人文社会科 医学部 2022 第2問 小山田浩子「工場」
- 共通テスト 2022 第2問 黒井千次「庭の男」
確認した限り以上になります。不足があれば修正していきます。
考察
こうして見てみると、有名大学でも小説の出題は少なくないことが分かります。
当然、文学部と教育学部での出題が多いですが、文系全体で出題されている大学や、理系学部でも出題されているところがありますね。
特に文学部や教育学部では、文学研究者や国語教師を輩出するという目的から、小説が出題されているのだと思います。文・教育でも、小説は全く読まない高校生も多いですから、せめて受験では取り組む機会を持ってほしいのでしょう。
出題傾向としては、中には小山田浩子など近年話題になった作品や、『金閣寺』など古典と言ってよいような文豪の作品まで幅広く出題されています。
学校によっては特色があるかもしれませんので、過去問を何年分か見てみて、例えば古典の作品が多ければ、普段から読書をしてみて慣れておくと良いかもしれません。
いまいち小説読解がつかめないなら
確かに、小説が出題される大学は全体でみれば少数なこともあり、小説対策のできる参考書で、おすすめのものは少ないのが現状です。
石原千秋氏の『大学受験のための小説講義』(ちくま新書)は面白く読めますが、受験生にとってはオーバーワークかもしれません。
やはり普段から小説を読んでいて、俯瞰的に解釈ができる教師に教わるのが最低ですが、学校の国語教師によっては、教科書に載っている作品を教えられるだけで、読解のセンスは全くないという方もいます。
オンライン家庭教師「飛ぶ教室」では、普段から小説の読書を趣味にし、教えてきた講師が、共通テストのマーク問題から国立の記述問題まで、評論と併せて小説の読み方を手解きしています。
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さ
ではでは。
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