国語に限らず、だと思いますが、勉強していてもなかなか成績が伸びない時期ってありますよね。
私も、ここ数ヶ月間、仕事と並行しながら国家資格の学習を進めていたのですが、直前期に入るまでは自分の学力がなかなか伸びてこない感触がありました。
しかし、そういう時期こそ我慢して耐え切ることが大切です。この時期を耐えきって初めて、直前の時期に成績が爆発的に伸びていくからです。実際、私も今回の国家資格試験では、直前に数回模試を受けましたが、毎回大幅に成績が伸びていき、結局、本番では今までで最高の成績を出すことができました。
よく言われることですが、成績の伸び方は「指数関数」的に上昇していくのです。大学受験においては、特に現役生の生徒は大抵がこんなふうに、秋から冬にかけて大幅に成績を向上させて、浪人生を追い抜いていく現象が頻繁に見られます。
では、このイメージ図の中で序盤から中期の成績の伸びが鈍い時期は何をしているのでしょうか。
それは「種まき」です。地道な学習の中で、知識を一つ一つ吸収していき、たくさんの「知識の点」を作っていくんですね。
この時期に作った「点」が多ければ多いほど、直前の時期に点と点がつながっていき、「面」あるいは「立体」的な理解が出来上がりやすいのだと思います。
この作業をしておくと、「あ、この知識はあの知識とこうつながってるんだな」などと、知識同士が脳内で自然と関連していく、最高に楽しい瞬間が必ず直前期に訪れます。
つまり受験生においては、夏休みあたりの時期が一番の忍耐の時期でしょう。
一つ注意していただきたいこと。成績が伸びないからと言って、途中で投げ出したり、他の教材や予備校に手を出したりはなるべくしないようにしてください。成績が伸びないのは、先ほどの指数関数的な伸び方からしてある程度仕方のないことだからで、使っているテキストのせいでは必ずしもないかもしれません。
今やっていることを信じ抜いて、それを地道に繰り返した人こそが、直前期に成績を向上できます。
迷いが出てしまい、下手に色々なテキストや予備校に手を広げてしまうと、指数関数的に伸びるはずだった学習曲線が、またゼロからの振り出しに戻ってしまいます。
私の経験からもそうでした。大学受験も、国家資格も、一つの教材に絞り込んで、繰り返し何度もやることで成績が伸びていきました。これは真理だと思っています。
長くオンライン指導を行っていますが、途中で諦めて、他の塾や教材にコロコロ手を出して、成功する例は残念ながらほとんど聞いたことがありません。
国語の指導でも、教師や教材によって指導方針、見方、教え方は千差万別ですので、下手に変えてしまうと、それまで勉強したこととの間に矛盾が生じてしまいます。もちろん、合う合わないはあると思います。が、完全な相性の教材や教師を選ぶ長旅をしている暇は、ありません。
教材や教師に、自分から合わせていく、という考え方も大切になります。
誤解がないように願いますが、これまで書いたことは決してポジショントークではありません。毎年指導途中でやめてしまう方が一定数いらっしゃいます。途中退塾はオンライン塾上の経営としては多少は痛手になりますが、当オンライン塾では常に、頻繁に新規入会のお問合せをいただいていますし、そもそも当塾の経営がうまくいかなくとも私は十分に生活していけます。
あくまで、受験生の皆さんのことを思って、警告させていただいてます。
成績が一直線に伸びていくと謳っている塾があるとすれば、それは端的に言って詐欺でしょう。不安につけこむような商売は、したくないですね。
ではでは。
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