去年くらいに、ビデオ通話で無料相談をした際の話。
息子さんとお母さんが同席し、三者面談だった
。
息子さんはほとんど話さず、お母さんの方が中心になって話を進めていたが、いきなりお母さんのほうからこんな質問があった。
「あなた本当に東大卒なんですか?」
あまりこういうことを聞かれないので私は動揺したものの、あ、はいそうです、と笑顔で答えた
。
「卒業証書だったら押し入れにありますけどね笑」
冗談めかして言ったところ、
「見せてください。」
とのことで、そのまま取りに行ってお見せした。
「…………。」
そうして、無料相談自体は円満に終えたのだが、あとあと他にもとても失礼なご態度(この敬語は使い方が合っているのか?)に腹立ち申し上げた(この敬語は、たぶん間違い)ため、受講はお断りした。
「目線が常にそれていて合わなかった」ことと、「東大独学合格なのが信じられない」ということで、不審に思ったのだそうだ。
そもそも不審だと思うなら申し込んでいただかないで良いのですが、目線がビデオ通話で合うことは基本無いです。画面でお顔を見たり、メモを取りながらなので、カメラを見て話さないですからね。
で、東大現役独学合格。これも(特に熱心ないわゆる「教育ママ」には)信じられないらしい。
その方の長男は東大文一の学生だそうだ(聞いてもないのに、おっしゃられてきた)けども、おそらく何百万それ以上の教育投資をしてきたんでしょう。確かにそういう人が現代の東大のメインストリームになっていることは間違いない。たかだか数十万円の市販の参考書だけで東大なんてムリムリ。そう信じないと自分たちの人生の意味を見失ってしまう。
でも、それはいわゆる「常識」の人生、「常識」の育て方の話であって、真理とは何の関係もない次元の話だ。
大学受験国語に真面目に取り組まないと、「常識」の枠組みでしかものを見れない人間になってしまう。
ちなみに小学生や中学生は国語などで常識を学んだほうがいい。常識を知らない人間に、常識を見つめ直すことはできない。
私のような自由な発想(かつ、アイキューが140前後の)の人間にとっては、偏差値30代から東大文一に現役で合格者平均点+30点以上で独学合格したり、司法書士試験に独学で1200時間で上位合格したりすることは造作もないことであり、わざわざ誇るようなことでもない(ビジネスにブランドとして活用することはある)。だから、疑う人がいるのもよくわからない。次は予備試験だけど、多少時間はかかりそうだが、これも別に独学で合格できるだろう。
というのは見栄を張った嘘で、常識から逸れるのはそれなりに努力がいることだから、人よりも苦労は乗り越えてきている。だから、疑われると普通に癪に障る。人間da(e)mon。
つまり、タイトルは釣りである。統計的にはブログ含めどんなコンテンツも、最初の5分の1くらいで大半が離脱するので、敢えてこの辺で書いておく。簡単に東大に受かると勘違いしないように。
ところで、法律のプロが教える大学受験国語は他の有象無象の国語講師の方々とは全く質が違うものになっていると日々実感する。
何年か教えていれば、国語が苦手な生徒の思考回路も、テレパシーレベルでわかるようにもなってくる。教えることはそんなに難しいとは感じないし、自信もある。
本当に難しいことは、「お勉強」の外に山ほどあることを我々は知っているはずだ。(例 フィネガンズ・ウェイクの邦訳)
管理型の学校教育、予備校教育のシャブ漬けになってる人とは、あまりわかり合えないかもしれない。教育とは商品であり、買えば買うほど賢くなると信じている人たちである。
経歴ではなく、その人自身をみて評価すれば良いのに。

卒業証書はこれである。
確かに私は腹立ち申し上げたが、それくらいの慎重さがあることもまた大切だと冷静になって考えたので、わざわざブログまで見ている人には公開しておこうと思った次第だ。というのは嘘で、同じような質問をされてまた不快になるのも面倒だから公開しておく。
結局独学であることは証明できてないんだけども。
名前や写真はネットの有象無象の方々には公開しない。お世話になる保護者の方々や受講生だけでいい。
安易にネットで顔写真などを公開するリスクについて考えのない人が多い。いわゆる「野獣先輩」という方など、ゲイビデオに出演しただけで、馬鹿な人たちによって肖像権など何もかも蔑ろにされ、「ネットミーム」化されている。人権などあったものでないのが現代日本なのだ。「浪人生界隈」と呼ばれる人たちの中には、こういう話題を好む人たちが一定数いるが、その程度の知性と品性では難関大に合格できそうもなく、発覚した場合はお断りしている。
ま、誰に何を言われようとかまわないんだけども、私は仕事においてストレスをゼロにしたいのだ。
過剰教育系の方が基本問い合わせしてこない結果、これまで指導してきた受講生の保護者様はお優しい方で、いい意味で教育に関心の高い方ばかりなので、楽しく仕事ができています。それゆえ受講生も素直な方が多いので、完全にいい循環になっています。
たまに丸善ジュンク堂の3階と2階に行って5冊くらい本を買うくらいで、あとはほとんど引きこもりながら、日本中の人とつながれる。こんないい時代じゃなかったら私は何をして生きていたんだろう。
必要な書籍はある程度電子化しているので、旅先のホテルからだって「飛ぶ教室」できる。
多少の知性があればHPも自分で作れるし、よくわからない人間に仲介料やらを搾取されることもない。
前に働いていたところでは、〇000円/50分の指導料を取っていたらしいが、私の時給は■000円に過ぎなかった。やってられるかい。
ちなみに広告も一切出していない。大半のご家庭は家庭教師や塾をネットで探しながら、リテラシーがないので、高額だと良い授業なのだと思い込んで、大手サービスに申し込むが、その月謝の大半は広告料と仲介料ですよ。オススメ国語塾〇〇選なんかのサイトに載っているのは、掲載料を払っている塾だけですよ。オススメしてるライターは全部の塾の授業を受けたんですかね?「誰が何故オススメしているのか」、ちょっと考えてみたらどうでしょう。
料金は、これ以上下げると、もっと働くハメになり読書量が減ったり、本を買い渋ることになり、指導の質が落ちるというラインに設定している。
受講生は国語が得意になり、保護者の方は節約ができ、私は本を買える。だれも損しない、ユートピアの未来が来ているではないか。
なんの話だっけ。国語講師なのに、全然敬語が得意じゃない話だっけ。こうだから、東大卒か疑われるのではないか。
まあ、ほんとに東大卒なのか知りたいなら、「都内で東大総合図書館でしか借りられないムージルの本は?」とか、そういうマニアックな質問をしてほしいものだ。
私に自由になる補助輪を与えてくれた学歴に謝謝。